千葉の鍼灸便り

大学病院・民間病院で勤務している鍼灸師のブログ。日本中に病鍼連携(病院と鍼灸の連携)を広めることを目的としている。

東洋医学的「むくみ」のメカニズム

こんにちは木嶋です。

 


むくみはどうして起こるのでしょうか。

 


陰陽五行の五臓では「脾」と「腎」が主に関係します。

 


ちなみに五臓は

 


肝、  心、  脾、肺、腎、プラス(心包)

 

 

 

六腑は

胆、小腸、胃、大腸、膀胱、三焦

 


五臓と六腑は表と裏、陰と陽で繋がっています。

 


むくみは水分代謝のバランスの崩れから起こることが多く

 


水分の代謝を司っているのは「脾」の気です。

 

 

 

まず脾の相棒である「胃」に食物が取り込まれます

 


胃は消化するための熱を持っているので

オーバーヒートしないように水分を必要とします。

 

 

 

その胃の取り込んだ水分を

胃の親分である「脾」の気が体内に取り込んで

「肺」の気を使って全身に運ぶのですが

 

 

 

その「脾」の気がうまく働かない

 


または、「胃」の取り込んだ水分が多過ぎてさばききらない場合

 


水分は体内に停滞してしまいます。

 

 

 

そして水は重みがあるので重力で足元から溜まってむくみになってきます。

 

 

 

胃は消化するために熱がありますが

脾は水分をさばく場所なので冷えることが多いのです。

 


冷たい飲み物を多く摂ったり

雨や湿気の多い季節、環境でもむくみは出現しやすいです。

 

 

 

 


また「腎」の気は水分代謝の大親分として

「脾」の水分代謝や「肺」の全身散布する力を補助しています。

 


体内の必要な水分を全身に送り

必要のなくなったものは排出させ

体内の水分量を調節することで陰陽のバランスをとり

生命活動の維持に重要な役割を果たしています。

 


ですから「腎」の気が機能失調すると

全身のむくみに繋がってきます。

 

 

 

 


むくみの解消には

やはり熱が必要です。

 


脾や腎の気は

水分を扱うので冷えやすく

冷えると水を裁く機能が弱まってしまいます。

 


でもどんどん水は胃や腸からやって来ます。

 


「脾」や「腎」の働きを助けるにはどうしたら良いでしょう

 

 

 

まずは「温める」これが一番です。

そして「冷やさない」

「湿気を飛ばす」

「血液循環を良くする」

 


消化を助けることも意味がありますので

ありきたりですが、

「食事はよく噛んで食べる」

「食べた後はすぐに横にならない」ことや

 

 

 

鍼やお灸で

「胃の気」(猪木じゃありませんよ!って歳がバレますが)

「脾の気」

「腎の気」などをバランスしてあげると更に良いです。

 

 

そして運動やストレッチ!!

↑これは効果てきめんです!♡

 

 

そしてそして「乾布摩擦」!!

↑体力が中くらい程度以上ある方で

むくみの多い方にオススメ!!

 

 


私達が胃や脾のために出来る事は沢山あります。

 

 

 

陰陽のバランスをとってあげる事

何かが過剰にならない状態

程よい

「中庸」な状態にしてあげる事

 

 

 

疲れたら休んだり

温かくして

循環を良くする

 

 

寒くなって来たこの季節

いつもより少しだけ多く

ご自身の体の機能を助けてあげて下さいね^ ^

 

 

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