千葉の鍼灸便り

大学病院・民間病院で勤務している鍼灸師のブログ。日本中に病鍼連携(病院と鍼灸の連携)を広めることを目的としている。

「眠れない」あなたはどのタイプ?

こんにちは木嶋です。

今日は不眠について書いてみたいと思います。

 

☆めちゃくちゃ長いので

お時間ある時に読んでみてください!^_^汗

 

 

睡眠障害の中にはたくさんの原因により分類されています。

その中の一つに不眠症があります。

 

不眠症にも様々な原因によりたくさんのタイプがあります。

その中でも代表的な物を幾つか上げてみます。

 

1.入眠障害・・・これは「寝付きが悪い」や不安や心配事、次の日の予定などで神経が興奮してしまい交感神経優位になり眠りに入れない場合です。

 

2.熟眠障害・・・眠りが浅い、よく夢を見る、眠っているが眠れた感じがしない。

 

3.早朝覚醒・・・長時間眠れず朝早くに目が覚めてしまう

 

4.中途覚醒・・・夜中に目が覚めてしまう。

 

<不眠の主な原因>

・ 睡眠環境の問題
・ 加齢
・ 薬や飲食物
・ 病気、身体的要因
・ 精神的要因
・ ストレス
西洋医学的に代表的にこのような原因などがあります。

 

<東洋医学的には>

・陰の力の不足

・ 陽の力の過剰
このどちらかです。

 

「陰」と「陽」は常に私達の身体の中の全てをバランスしてくれています。

 

「陰」の力は「水」であり…

・ 冷たい
・ 寒い
・ 暗い
・ 重い
・ 内向き
 

 

「陽」の力は「火」であり…

・ 温かい
・ 熱い
・ 明るい
・ 軽い
・ 外向き
などです。

 

空気も冷たい空気の方が地面近くに有るように

温かい空気が高く昇って行くように

私達の身体の奥の方、身体、精神などの奥の方深くには「陰」が多く

表面に近い方に「陽」が多くあり常にお互いがバランスを取り合っています。

 

陰は内にこもりエネルギーを貯えます。

そのエネルギーを

陽が外に向けて燃焼させます。

 

そのいつもの自分なりのバランスが崩れると様々な不調が起きる訳ですが

「不眠」もその一つです。

 

 

陰の力が不足する事で陽を制御する事が出来なくなり

陽の力が過剰になって気や臓器を静めることが難しくなります。

 

言い換えれば、

陰の滋養する力が弱くなって

陽の発揮する力が暴走してしまう。

 

例えば…

人の体の表面には守りのバリアの様な「気」が巡っています。

その「気」は夜になると体内を巡り守るのです。

 

陰陽のバランスを崩すと

昼間外を巡っていた「気」は内に入れず

夜になっても体の外を巡り、ずっと体表で陽のエネルギー(気)が活動している状態になります。

 

すると目が冴えて入眠困難となってしまいます。

 

 

 

<これを五行で見てみると…>

 

特に「睡眠に関わる陰陽五行は…

「木」「火」「水」です

 

これは人間のエネルギーの五臓にすると… 「肝」「心」「腎」になります。

 

この3つのエネルギーについて見ていきましょう。

 

「肝」

肝は陰陽五行の内の「木」です。

風や木の特徴を持った臓であり、春に相当します。

 

木が芽吹き、太陽に向かって伸びていく様であり、隅々までエネルギーを行き渡らせる特性があります。

上へ、外へ向かう気の方向性を表しています。

 

 

この肝の気がうまく働かないと

上へ、外へ向かう気が滞って頭や、肩や首など

体の上部に集まって

頭痛、眼精疲労、ストレスから考えすぎたり、イライラしたり

穏やかでいられなくなることでなかなか眠りにつけない事が起きるかもしれません。(←入眠障害)

 

「肝」は体内の気や血の移動や量の調節もしています。

夜間は気や血を体内の内蔵に持っていき滋養する働きがあります。

 

肝のエネルギーの内の「陰」の部分(陽を静め、滋養する)が不足すると

「陽」の部分を制御出来ず、熱が強くなり

「ほてり」や「のぼせ」、「寝汗」などで

目を覚ましてしまうかもしれません。(←中途覚醒)

 

また、「肝」は女性の月経など「女性ホルモン」ともつながりが深く

月経、妊娠、更年期などホルモンバランスの変動にも影響します。

 

女性ホルモンと自律神経は密接に関係しており

ホルモンバランスの変化による「のぼせ」や「冷え」、「イライラ」

「考え事で頭が休まらない」などで不眠が起こる事もあります。

 

 

 

<改善方法>

一般的な改善方法も含みます

 

・ 寝具を自分に合ったものにする
・ 就寝時の部屋を暗くする
・ 規則正しい生活、生活リズム、床に入る時刻を毎日同じにしてみる
・ 湯船に浸かって温まる
・ 寝る前に軽い体操、ストレッチ
・ 寝る前にリラックスする(自分の好きなリラックス法で)
・ 昼寝をしない(日中は活動的に動く)
・ 横になったらゆっくーーり深呼吸
・ 横になったらスマホは見ない習慣付け
・ 過剰なストレスに注意する
・ 人に話を聞いてもらう
・ ヨガのポーズを練習する
・ 瞑想
・ 人間の生理現象をガマンしない(例えば…排泄など)
・ お風呂の中で足をモミモミマッサージ
→足を温めて血流を良くし、経絡の流れを良くする事で、頭の方に昇った気を元の場所に降ろし、気が整い休まります。

 

☆ 足にはたくさんのツボがありますので全体的にモミモミしてあげるとよいですよ!
 

<肝にまつわるツボを刺激してみる、押してみる>

・ 大敦(だいとん)・・・足の親指の爪の小指寄りの生え際


・ 行間(こうかん)・・・足の親指と人差し指の間の水かきの部分


・ 太衝(たいしょう)・・・足の甲の親指の骨が隣の人差し指の骨と合わさる辺りのくぼみ
 

 

その他、肝は有名な「百会」とも繫がりが強いので

・百会(ひゃくえ)・・・体の正中で耳の一番高い所と交わる頂点を押してみる

 

 

 

 

 

「心」

心(しん)は血を送り出す機能や生命活動、精神活動の維持をしています。

心は五行の「火」にあたります。

そのため熱化しやすく

熱化が進むと寝ている時も熱が強くなり

体内の水分が汗となって出て行ってしまい「寝汗」をかいたり

心は文字通り「こころ、精神」を司っていますので心を滋養できなかったり

熱が神志と呼ばれる精神活動に影響すると「入眠困難」になることがあります。

また、些細な事が気になってしまい、疲れやすく、神経過敏で「熟眠障害」になることもあります。

 

心は火のエネルギーですので季節的には夏に増悪し、気温の高さなどで熱を生みやすく

多くなり過ぎて心の機能がオーバーヒートしてしまうこともあるでしょう。

 

夏の夜、暑くて寝苦しいことがありますよね。

 

心が原因の時の夜は熱を冷ます事が、入眠につながります。

 

 

 

<改善方法>

・ 寝具を自分に合ったものにする
・ 就寝時の部屋を暗くする
・ 規則正しい生活、生活リズム、床に入る時刻を毎日同じにしてみる
・ 湯船に浸かって温まる
・ 寝る前に軽い体操、ストレッチ
・ 寝る前にリラックスする(自分の好きなリラックス法で)
・ 昼寝をしない(日中は活動的に動く)
・ 横になったらゆっくーーり深呼吸
・ 横になったらスマホは見ない習慣付け
・ 過剰なストレスに注意する
・ 人に話をきいてもらう
 

・ 味の五行の「苦」(にがい)を食べて内熱を冷ます・・・例えば、ゴーヤなど
・ リラックス
・ 深呼吸
・ 思い悩む自分を許してあげる
・ ヨガのポーズを練習する
・ 瞑想
・ 散歩
・ 水分をよくとる


・ 手、肘まで温めてモミモミ。マッサージ
  →<心にまつわるツボを刺激したり、押してみる>

(手、腕に集まっています)

 

・小衝(しょうしょう)・・・手の小指の爪の薬指側の生え際なので、小指の爪を両側からギュッとつまんでみる。

 

・ 内関(ないかん)・・・手首の掌側の際から手の指3本分肘寄りの腕の幅の中央


・ 曲沢(きょくたく)・・・肘の曲げた時に出来る線の所にある腱の体幹寄りのくぼみ
 

 

 

 

 

 

 

最後は「腎」です。

腎は人体の恒常性(ホメオスタシス)つまり健康な生命活動の維持をしている

陰陽の根本です。

 

生命の活力の貯蔵庫であり、全身を滋養し保っています。

また、呼吸を深くする補助もしていますので「腎」が弱ると呼吸が浅くなりやすく、交感神経優位になりやすいかもしれません。

 

腎のエネルギーの機能には生理物質を貯蔵する、内に納めるというものがあります。

また腎は「水」に関する事を司っていますので、不調になると

「浮腫(むくみ)」、「夜間尿」、「おねしょ」になることがあります。

 

夜中にトイレ行きたくなるのは「腎」のエネルギーの不足によることが多いでしょう。

 

人間は両親から授かった生命エネルギーと生後飲食物から作られるエネルギーによって活動しています。

私達人間は長らく生きてくると両親から受け継いだエネルギーを少しずつ使ってそれはだんだんと減っていくのが自然です。

 

歳と共に腎のエネルギーが減っていき

疲れやすくなったり、倦怠感や汗の調節がうまく出来なくなり多汗になったり。

上昇させるはずの気がエネルギー不足で下がってしまったり。

また、「恐れ」を感じやすくなったり、

驚きやすくなります。

 

それでまた腎が減ってしまうので、、、うーん

穏やかな心である事が腎を養う秘訣ですかね♡

 

 

腎の陰のエネルギーが不足すると陽を制御出来なくなり「早朝覚醒」につながります。

 

寝る事にも体力って使いますね。

 

 

 

<腎の改善方法>

一般的な方法も含みます

 

・ 寝具を自分に合ったものにする
・ 就寝時の部屋を暗くする
・ 規則正しい生活、生活リズム、床に入る時刻を毎日同じにしてみる
・ 湯船に浸かって温まる
・ 寝る前に軽い体操、ストレッチ
・ 寝る前にリラックスする(自分の好きなリラックス法で)
・ 昼寝をしない(日中は活動的に動く)
・ 横になったらゆっくーーり深呼吸
・ 横になったらスマホは見ない習慣付け
・ 過剰なストレスに注意する
 

・ 体を休める
・ 体を温める
・ 散歩
・ リラックス
・ 好きなもの、美味しいものを食べる
・ 人間の生理現象をガマンしない(例えば・・・食欲、排泄など)
・ ヨガのポーズを練習する
・ 瞑想
・ お風呂の中で足をモミモミマッサージ
→足を温めて血流を良くし、経絡の流れを良くする事で、頭の方に昇った気を元の場所に降ろし、気が整い休まります。

 

☆ 足にはたくさんのツボがありますので全体的にモミモミしてあげるとよいですよ!
・  
<腎にまつわるツボを温めたり、刺激してみる>

(腎の経絡も足から始まります)

・ 湧泉(ゆうせん)・・・足裏の一番凹んだところ(土踏まずの上側で、足の幅の真ん中)
・ 太渓(たいけい)・・・内くるぶしの踵の上、アキレス腱をつまめる所
・ 復溜(ふくりゅう)・・・内くるぶしから上に手の指3本上のアキレス腱の前側
 

その他、足から始まる陰の経絡3本(肝、脾、腎)が交わる一点

・三陰交(さんいんこう)・・・内くるぶしから上に手の指4本分上の足の骨(脛骨)ノ後ろ際

→ここは女性と関わりが強いツボなので刺激したり温めたりすることで「女子力」がアップします!

 

あと、眠りといえば欠かせないツボ

・「失眠」(しつみん)・・・かかとの真ん中

→失眠は不眠、むくみにもよいとされます。

 

 

 

自分がどのタイプなのか、

当てはめてみてくださいね〜!

 

 

 

最後までお読みいただきありがとうございました!

 

 

 

f:id:akira0704:20200509172150j:image

薔薇のエキスを抽出し、大好きなノンアルコールカクテル「ローズジンジャー」を作ってみました♡もーー最高に美味しくて癒されました〜〜(*´Д`*)♡はぁ〜♡

 

 

 

 

今日も皆さま自分らしく健やかにお過ごしください♡

 

 

 

きじま