陽気とうまく付き合うには
<超訳>黄帝内経(生気通天論篇第三 その2)
こんにちは、渡辺です。
陽気な人
陽気な笑顔、等々
陽気というのは、元気の源、朗らかな雰囲気、まるで太陽みたいなイメージですね。
古代中国でも、陽気というのは太陽に例えられていました。
そんな陽気の活動を、本日は解説していきます。
<超訳>
人の体には陽気というものがあって、それは自然における太陽の様なものです。
太陽がなくなれば、生物は生きていけないように、人の体も陽気がちゃんとしていないと長生きすることはできません。
太陽が空に輝き、生命を守ってくれるように、陽気も上に昇り、体の外側を守ってくれています。
寒い時期は、陽気が外に漏れないようにします。もし起きる時間が適当だと、陽気が漏れ出て行ってしまいます。
暑い時期は、汗と共に陽気は外に出ていきますが、汗が出ず陽気が内にこもると、体が熱くなり、呼吸が荒くなって、何でもかんでもしゃべりまくる様になります。
なので、ちゃんと汗をかいて、発散しましょう。
湿気にやられると、頭は何かですっぽりと包まれたような不快感に襲われ、こむら返りを起こしたり、体に力が入らなくなります。
もし体から陽気が失われると、体は腫れ、手足はむくみます。これは、陽気が体を巡らなくなるためで、陽気が枯渇している状態です。
<解説と言う名の感想>
陽気と言うのは、上に昇る性質があり、体の外側を守っています。
ただ、必ずしも「陽気=良い物」とは考えません。
東洋医学の基本として、陰陽が調和している事、つまり体の中で様々な現象が滞りなく運営され、多すぎたり、少なすぎたりすることが無いようにバランスが取れいる状態を、健康と考えています。
西洋医学でも、ホメオスタシスという、体の中の状態が一定に保たれる機能(恒常性とも言いますね)が備わっていると説明されています。
なので、陽気は上手く働いている時は、健康を守る重要なものですが、養生に逆らうと体を傷つけるものに変わってしまいます。
特に、暑さ寒さには敏感に反応します。
寒い時期は、陽気を減らしすぎないように、暑い時期は陽気をため込みすぎないようにする必要があると、本文に書いてあります。
他にも、日本でも厄介な湿気や、陽気が無くなってしまった場合の現象も説明されていますね。
特に高温多湿の梅雨から始まる夏の時期は、陽気のコントロールが重要になります。
よく、クーラーは健康に悪いと東洋医学では言いますが、陽気のコントロールに関して言えば、汗をかく機会を減らすクーラーは、体に陽気をため込ませる原因になると言えます。(だからといって、炎天下で外に居すぎても日射病にもなるので、何事にもバランスが重要です)
特に、都内や町の中心は風通しも悪く、人も多いので上手くクーラーを取り入れる生活様式は、現代人にはある程度必要なものかと私は考えています。(今はコロナの影響もありますしね)
自分に合ったバランスで、上手に陽気をコントロールできるようになると良いかと思います、私も、精進します!
<原文>
陽気者、若天与日。
失其所、則折寿而不彰。
故天運当以日光明。
是故陽因而上、衛外者也。
因於寒、欲如運枢。
起居如驚、神気乃浮。
因於暑汗、煩則喘喝、静則多言、体若燔炭。
汗出而散。
因於湿、首如裹。
湿熱不攘、大筋緛短、小筋弛長。
緛短爲拘、弛長爲痿。
因於気爲腫、四維相代、陽気乃竭。
<おまけ>(中国語直訳)
陽の気が空と太陽のようなものであれば
太陽と空が居場所を失えば、その命は薄れてしまい、表には出てこない。
そのため、天は太陽の光で明るくする必要があります。
そのため、陽は上に上がって外を守る。
寒いので、運気の中心のようなものです。
寒さのため、欲望は運気の中心のようなもので、体の浮き沈みは恐怖のようなもので、生命力は浮いています。
夏の汗のために、彼らは迷惑をかけて喘ぎ、飲み、黙って話し、彼らの体は焦げた炭のようである。
汗をかくと分散します。
湿気のせいで、頭が束になったような状態になっています。
蘇生を行わず、大腱では短縮、小腱では弛緩させます。
信頼性は制約であり、信頼性は無力である。
信頼性はむくみによるもので、四次元が入れ替わり、陽のエネルギーが枯渇します。
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