千葉の鍼灸便り

大学病院・民間病院で勤務している鍼灸師のブログ。日本中に病鍼連携(病院と鍼灸の連携)を広めることを目的としている。

夏場に外でいっぱい働いたら、くらくらして倒れるよってアドバイス

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<超訳>黄帝内経(生気通天論篇第三 その3)

 

 こんにちは、渡辺です。

 

 汗をかいたまま放置してると、臭いもそうですが、肌が荒れちゃいますよね

 現代ではデオドラントスプレーや香水、汗拭きシートなど色々と汗のケア商品がありますが、それでもちゃんと肌を清潔に保って、濡れた服を交換していかないと、やはり体に色々問題が生じます。

 汗疹(あせも)なんかは、まさに汗によって生じるお肌のトラブルの代表です。

 

 本日はそんな感じで、特に汗に関連する病気が紹介されます。

 それでは、本日も超訳にお付き合いください。

 

 はじまりはじまり

 

<超訳>

 夏にいっぱい働くと陽気が頭に上って、目がかすみ、聞こえが悪くなり、意識がぼんやりとして、体から水分がどんどん流れて行ってしまいます。

 精神的にイライラしても、陽気は上に上り、降りなくなって、体調を崩します。

 

 筋を痛めると、体に力が入らなくなります。

 身体の半分だけ汗をかくと、半身不随になります。

 汗をかいた後、湿気にさらされると、肌が荒れます。

 美食を繰り返すと、おできが体にできます。

 労働で汗をかいた後に、風邪にあたると、ニキビができます。

 

<解説と言う名の感想>

 これって、熱中症ですよね、最初のところ。

 炎天下で労働してたら、クーラーも扇風機もない古代ならそりゃ体を壊したでしょう。

 今みたいに、医学もさして発達してませんし、労働者の労働環境は劣悪だったと思いますし。

 イライラも、頭に血が上る、かっとなる、顔が赤くなるなど、頭に熱がこもっていく感じは、日常生活の中で理解している事柄だと思います。

 前半部分は、原文だと非常に難しく見えますが(今回は珍しい漢字が多くて打ち込みが非常に大変でした)、内容はかなり簡単になっています。

 

 そして後半は、主に汗にかかわる病気の羅列です。

 半身から汗が出て、半身不随になるのはよくわかりませんが、序盤に書いた通り、汗をかいたまま不潔に放置していたら、皮膚に何らかの異常が出現するのは身をもって体験されている方が多いのではないでしょうか?

 私は汗っかきなので、本当に毎年苦労させられます。

 

 明日から八月です。

 梅雨もそろそろ開けそうなので、一気に熱くなって、汗には気を付けましょう。

 それ以上に、熱中症には要注意です。

 

 個人的には、イライラすると熱中症になりやすくなりそうなので、穏やかに過ごせるように頑張りたいと思います。

 

 書き忘れてましたが、汗の間に隠れるように書いてある「美食」(原文だと高梁)は、要は脂っこいものや、スイーツなど高カロリーの食品の事です。

 食べ過ぎると、ニキビが出来たり、口内炎が出来たり、胃が荒れたりと、高級なものが悪いわけではないですが、ぜいたくな食べ物は大抵油と砂糖が多いので、このように訳させていただきました。

 

 胃に負担がかかるものはほどほどに、それではまた来週

 

<原文>

陽気者、煩労則張精絶。

辟積於夏、使人煎厥。

目盲不可以視、耳閉不可以聴。

潰潰乎若壞都、汨汨乎不可止。

陽気者、大怒則形気絶、而血菀於上、使人薄厥。

 

有傷於筋縦、其若不容。

汗出偏沮、使人偏枯。

汗出見湿、乃生痤疿。

高梁之変、足生大丁、受如持虚。

労汗当風、寒薄爲皶、鬱乃痤。

 

<おまけ>(中国語直訳)

陽の気があると、疲れが圧倒的に溜まってしまいます。

夏に溜まって気を失う。

盲人は見ることができず、耳の聞こえない人は聞くことができない。

大きな融解があると、それは悪い街のようなもので、融解を止めることができません。

楊の気が怒りに満ちているとき、生命の本質は排除され、上の血のオーケスは、その人を失神させてしまいます。

縦の腱に怪我がある場合は、我慢できません。

汗をかくと鬱になると枯れてしまいます。

チクチク症候群は、汗が湿っているとチクチク症候群が多くなります。

高梁の変化によって発音され、足がダーツを起こし、まるで欠損しているかのような効果があります。

そのため、洪水や発汗が多く、寒さで出血したり、ニキビが停滞したりします。

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