インドネシアの万能薬『ノニジュース』

こんにちは、渡辺です。

本日は患者さんからご質問がありましたので、大学にて論文等も含めて調査しました。

前半は簡単に

後半には詳しく記載させていただきます。

まず、漢方薬と併用している方や、腎臓病、カリウムに制限を受けている方は、必ず医師に相談してください。

理由は後半に述べますが、特定の高栄養食品は薬剤や、病気によっては相乗効果によって重大な病気の原因になります。

「ノニ」とは、東南アジア、特にインドネシアでは万病に効く植物として、近年では日本やアメリカ、EUでも注目されています。

葉、根、樹皮、果実と余すところなく現地では利用されているそうですが、今回はノニの果実を絞って作った「ノニジュース」に焦点を当てていこうと思います。

ノニには約140種から150種の成分が含まれており、プロポリスなどの一般的に健康に良い食材に比べて多くの成分が含まれています。（ただ具体的にそれらがどう良いのかは今回の調査ではわかりませんでした）

しかし、医学的に人体に使用した研究はないので、妊婦や子供等に対しての安全性は不明です。

結果的には、普通の一般人が30ml位（複数のサイトでの推奨量）を飲む分には問題ないと考えられます。

食品としての認可は受けていますので、そこら辺は普通の果物ジュースと一緒です。

一方で、腎臓病の患者さん、またワルファリンを服用していたり、肝機能値が高い患者さんに関しては、有害事象の報告があります。

原因が不明だったり、あくまでもノニが疑わしいと言う場合もあるので、ノニが確実に悪いという訳ではありません。

しかし、ノニジュースにはカリウムが高容量含まれているため、現在医師の診療を受けている方は、一度相談されることをお勧めします。

ただし、ノニジュース30mlに一般的に含まれるカリウムの量は、ケールを使用した青汁や、オレンジジュース、トマトジュースと大きく差はないので、一概にカリウムに関してノニを悪者扱いにすることはできません。

（どんなものでも大量に摂取すれば毒になります。水を大量に飲んで死亡した例もあるので、バランスよくまんべんなくは、東西問わず基本的な食事の概念です）

ある論文では、ノニジュースの成分調査を行い、品種によって差があるようなので、成分表示がしっかりしたメーカーの物を選ぶとよいでしょう。

（愛飲者の声よりも、産地、成分表示、加工方法などが詳しく書いてあるかを良くチェックしてみてください）

ノニだけでなく、あらゆる健康食品に言えることですが、健康食品は食品であって薬ではありません。売ってる側も良くわかっていなかったり、研究がしっかりとされていないことが多数あります（最近は主要なアレルギー表記などもされてきましたが、日本人が慣れ親しまない食品、加工物に関しては十分にわかっていないものもあるので、注意が必要です）

いろいろとノニに関してネガティブなことも書きましたが、インドネシアでは伝統的な民間療法として用いられてきた歴史もあり、抗がん作用の研究や抗酸化作用なども動物実験などでは研究されています。

自己責任の範囲に関しては、特に禁じられているわけではないので、試してみても良いと思います。

（用法容量はしっかり守りましょう。食品は無毒ではなく、普通に食べる分にはそうそう人間に有害な事が起きない化学物質です。）

以下参考（各ホームページリンクは推奨されない場合があるので、ここではサイトトップページの名称のみ記載しています）

厚生労働省「「統合医療」に係る情報発信等推進事業」「統合医療」情報発信サイト

National Center for Complementary and Integrative Health

日本医師会

医療教育情報センター

国立研究開発法人　医薬基盤・健康・栄養研究所

ノニジュースネット販売サイト数社

論文