千葉の鍼灸便り

大学病院・民間病院で勤務している鍼灸師のブログ。日本中に病鍼連携(病院と鍼灸の連携)を広めることを目的としている。

三毒を断つ「梅」の力

f:id:akira0704:20210601091423j:plainこんにちは。岩腰です。

暑さと湿度が増すこの時期に欲するのが【梅】です。
写真を見るだけで唾液が出てしまいますね、、

梅干は古来より日本人の食を支えてきました。「1日1粒の梅干で医者いらず」という言葉があるように、梅干の持つさまざまな薬効の働きを知っていた先人たちは、梅干をうまく生活に取り入れ健康な身体づくりに役立てていたのです。

日本にも、もともと自生していた梅もあったようで、古事記や日本書紀、万葉集などにも登場しており、古くから栽培されていたそうです。

「梅は三毒を断つ」と言われ
(三毒とは、食べ物、血、水の毒の事)、解毒効果、血行促進効果、生水の食あたりを消してくれる効果があると言われています。


◎効果
梅干しの酸っぱさは唾液分泌を刺激する。 唾液には食欲増進や殺菌の効果があるだけでなく、赤ちゃんのよだれと同じ成分、パロチンという若返りホルモンも一緒に分泌する。 その他に、ポリフェノール類による糖尿病の予防作用、血圧上昇を抑えて動脈硬化を予防する効果、カルシウムの吸収を助ける働きがあるとされる。

さらに梅干のすごいところは、悪玉菌だけを菌し、善玉菌は活性化するという機能が備わっているということ。

また、老化やガン、成人病などの原因となるのが活性酸素ですが、梅にはその活性酸素を除去する働きのあるポリフェノールが含まれています。
また、同じく抗酸化物質であるクエン酸も含まれていることから、梅干には高い抗酸化力があると考えられています。


◎アルカリ性食品
近年、私たちが口にする食品は、野菜や海藻を中心とした和食から、インスタント食品や加工食品、パンや肉など洋食中心の食生活へと変わってきています。
これらは「酸性食品」と呼ばれており、私たちの体を流れる体液を酸性化してしまいます。
酸性化された体液は、排泄障害や、内臓機能低下などを起こす原因となり、人間の体が健康であるためには、体液が弱アルカリ性に保たれている必要があるとされています。
梅干しは、酸性に傾いた体液を中和し、弱アルカリ性に傾けてくれる助けをしてくれます。


◎東洋医学的効能
唾液を分泌し、口の渇きを止め、肺の機能を回復させて空咳を鎮め、腸の機能を回復させて下痢を止めの効果。

酸味には、出過ぎる汗を抑えてくれる力がある反面、寒気を伴うカゼを引いたときなどは、汗を抑えてしまい、治りにくくしてしまいますので、汗をかきにくい方で寒気を伴うカゼを引いた時は、梅干しよりも、ショウガやネギが効果的だそうです。

また、梅を焼いて炭にして、すり潰して患部に張りつけることで、傷口の回復が良くなるほか、様々な止血作用があると古典には書かれています。


◎注意点
胃腸への刺激が強い食材でもある為、夏場冷たいものを摂りすぎた時や、冷え症の方、小児では控えめに食べるようにしましょう。

また、梅の殺菌作用は、生のままより、梅酒や梅干しにするほうが優れています。

しかし、梅干しは塩分が多いので高血圧の方は注意が必要です(1日1~2個くらいまで)。





是非お食事に取り入れてみてください♪


湿度や気候の変化に負けず、元気に乗り切っていきましょう(^^)!




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