痛い膝に鍼灸治療
こんにちは、渡辺です。
本日のテーマは「ひざの痛み」です。
ひざの痛みで最も多いのが、「変形性膝関節症」と言われており、痛みがない人も含めると2000万人~3000万人もいるとされています。
(つまり、大体5人に1人は膝が変形しているという計算になります!)
この変形性膝関節症に関しては、国内よりも海外で積極的に研究されており、鍼灸の分野でもその効果が期待されています。
実際に変形性膝関節症の痛みの治療に関して、鍼灸治療の効果があったとする研究報告がいくつも出ています。
本日紹介するのは、その中でも2016年にamerican journal of translational researchに掲載された、膝の軟骨修復に関する論文です。
この研究では、変形性膝関節症がある患者さん50人の両膝を使って、理学療法(電気治療)と鍼治療(鍼と、鍼に電気を流す治療)の効果を、痛み、関節の硬さ、体の動かしやすさ、軟骨の修復具合がどうなったかを調べました。
治療期間は一か月で、理学療法も鍼灸治療もどちらも痛みや関節の硬さなどは改善しました。
しかし、理学療法に比べ、鍼灸治療の方が痛みを減らしていました。
また、鍼灸治療を行った膝の軟骨の修復が促進されているという結果になりました。
膝の痛みは、腰痛や肩こりと並んで多くの人が悩む問題です。
「ひざの痛み」に対して、鍼灸が少しでも皆様のお役に立てればと思います。
使用したツボや方法も記載がありましたので、今後変形性膝関節症の患者さんに実践できるように技術を磨いていきたいと思います。
(※わかりやすさを優先するため、一部論文の表現とは異なる説明をしています。この記事は引用論文の内容を貶める目的ではなく、多くの人に鍼灸治療の効果を知ってもらいたいと考え、記載しています。また、この記事で書かれている内容は、全ての「変形性膝関節症」の治療効果を保証するものではありません)
引用
Yan Zhang, Fei Bao, Yan Wang, Zhihong Wu
Influence of acupuncture in treatment of knee osteoarthritis and cartilage repairing
Am J TranslRes, 2016; 8; 9 :3995-4002