千葉の鍼灸便り

大学病院・民間病院で勤務している鍼灸師のブログ。日本中に病鍼連携(病院と鍼灸の連携)を広めることを目的としている。

つらい生理痛で悩んでいたら・・・

今日は若い女性に多い悩み・・・

「生理痛」についてのお話です

 

 

 

21歳の女性

◎生理中の腹部の刺し込む様な激痛

◎生理周期38日から40日

◎生理の出血がかなりの量と血塊

◎生理前必ず訪れるイライラ、過剰な食欲

 

「生理がくると仕事にもならず、生理が来ることを恐怖に感じている・・」

 

これはかなりつらいですね。

 

そしてこの症状は中学生の時から徐々にエスカレート、

年々ひどくなってきたとの事で

ご本人はかなり深刻に悩んでいました。

 

そして初回来院は生理2日目、痛みが相当つらい

ということで来られました。

 

 

その他いろいろ伺ってみると

◎たくさん夢を見る

◎夜中なんども起きる5~6回

◎ときおり手がむずむずしだし、その後こわばり、しびれる

 

 

 

望診、切診では

◎二の腕や背中がざらざらぶつぶつとしたよく言うサメ肌

※これは肌膚甲錯(きふこうさく)といいます

◎眼の下はくま、顎と額にニキビ、お顔全体に脂っぽく肌荒れ

◎二の腕、背中、腰と肌の黒ずみ色素沈着

◎舌は暗紅

◎腹診は臍の上の拍動がかなりつよい(臍上悸:さいじょうき)

 臍まわりは硬く、臍の特に左下を過剰に痛がりました(小腹急結)

 

一番の主訴である生理痛は「瘀血」によるものだと診断し

 

三陰交・陰陵泉に25分の置鍼

膈兪に10分の置鍼

 

そして毎週通院していただきました

 

さらにご本人には、

◎大好きなスナック菓子やジャンクフードをできる限りやめる

◎お水を一日かけてこまめに取る(ジュースやお茶ではなく)

 

をアドバイスしました。

 

そして4診目、

 

28日で生理が来ました

生理前のイライラがなかったのと、腹痛も全くなく

出血はさらさら。との事。

「人生初です」と嬉しそうに話されました。

 

望診ではお顔はやや肌荒れはしていましたが、眼もとのくまは改善され、お肌に透明感がでていました。

 

切診に大きな変化はありませんでした。

 

そして先日8診目でした。

またまた28日で生理がきました。

前回の生理と同じく、イライラ、腹痛(激痛)、血塊がない

と、とても喜んでいました。

 

今回は切診で臍上悸がなくなっていました。

 

そして生理痛の改善と同時に、今回は睡眠に変化がでていました。

 

夜中に何度も起きることが当たり前だと思っていたようで、

朝まで1度も起きず、眠れるようになったことに

ご本人がおどろいていました。

手のむずむず、こわばり、しびれも鍼灸治療をはじめてから

この2ヶ月1度も出ていないとの事・・・

 

 

 

さてさて、世の中に数多くある病気から、ちょっとした不調まで

 

それらの根本は3つの原因にある

 

と言われます

 

その3つが「血の巡り」「水の流れ」「自律神経」

 

今回は「血の巡り」がよくなったことで、

 

出現していた症状が全体に改善されたのだと思われます。

 

 

これからも最善をつくした鍼灸治療を全力で行っていきたいと思う今日この頃。

いいたかたかこでした