千葉の鍼灸便り

大学病院・民間病院で勤務している鍼灸師のブログ。日本中に病鍼連携(病院と鍼灸の連携)を広めることを目的としている。

季節に逆らっちゃいけませんbyきはく

<超訳>黄帝内経(四気調神大論第二 その6)

 

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 こんにちは、渡辺です。

 

 皆さん養生してますか?

 本日も四季の養生がいかに大切かを語っていきます。

 では、今日も勉強していきましょう!

 

<超訳>

春夏秋冬それぞれの季節に従った養生をちゃんとしないと、その季節に対応した臓が弱まり病気になる。

四季や月日の運行は、全ての基本である。

聖人は四季に合わせた養生を行い、基本に従って生活します。

その為長生きすることができます。

もしこの原則に反した生活をすると、病気になります。

なので、四季の養生は生きるか死ぬかに影響するほど大切な原則です。

自然なら災害、人間なら病気が発生しないように、養生の基本を守って生活することが大切です。

聖人は正しく養生を行い、愚者は養生に逆らって生活しています。

 

<解説と言う名の感想>

 原文最初の4行は、細かくやるとそれぞれ微妙に異なるのですが、要は最初の方で出てきた四季の養生に背いた場合どうなるかを改めて繰り返しています。(超訳ではひとまとめにしてあります)

 養生に逆らうと、結果的に病気になります。

 最後で念を押していますが、正しい養生をすれば健康に生きていけますし、勉強もせずテキトーに生きていると酷い目にあうよと教えてくれているのです。

 

 それにしても、四季の養生はしつこいくらい念を押されますね。

 この<超訳>シリーズは、手に入る原文全てを訳しているので既にその6まで続いていますが、この章で重要なことは「四季の養生こそ基本」ですかね。

 各季節の養生法は、住んでいる土地柄、その年の天気や気温、体質等々多くの要素が関わってくるので、人によって細かい所は変わります。

 実際に、この章でも大局的な話ばかりで、細かいことはあまり書かれていません。

 

 鍼灸の臨床でもそうですが、個人個人に最適な方法は異なりますので、その時その人に合った養生を模索することが必要になる訳ですね。

 

 しかし、聖人か愚者か

 聖人の生き方は手本として素晴らしいのでしょうけども、中々実戦は難しいですね。夜更かしとかしちゃいますし、、、

 かといって、愚者の様に生きたいわけではないですからねぇ

 

 出来るところから改善していくことが、凡人にできることなのでしょうか?

 

<原文>

逆春気則少陽不生、肝気内變。

逆夏気則太陽不長、心気内洞。

逆秋気則太陰不收、肺気焦滿。

逆冬気則少陰不藏、腎気獨沈。

 

夫四時陰陽者、萬物之根本也。

所以聖人春夏養陽、秋冬養陰、以従其根。

故与萬物沈浮於生長之門。

逆其根、則伐其本、壊其真矣。

故陰陽四時者、萬物之終始也、死生之本也。

逆之則災害生、従之則苛疾不起、是謂得道。

道者、聖人行之、愚者佩之。

 

<おまけ>(中国語直訳)

旧正月の風を逆にすると、少陽が育たず、肝が体内で変化してしまいます。

夏の空気に逆らうと、太陽が育たず、心が陥没してしまう。

秋風に逆らっていると太陰が集まらず、肺がいっぱいになってしまいます。

冬風に逆らうと、劣る陰は隠さず、腎風は鈍る。

 

陰陽四回、万物の根源。

だから、セージは春夏には陽を、秋冬には陰を養い、それを根付かせるようにしているのです。

そのため、成長の登竜門に入っています。

その根っこに逆らえば、その根っこを切り崩して、その真実を壊すことができる。

したがって、陰陽四回、万物の始まりであり、生死の本質である。

それが道に反しているのであれば、災害が生まれ、道に反しているのであれば、不治の病は許されず、道を得ているのです。

道家、聖人、愚者はそれを賞賛する。

 

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