古典に学ぶ夏の養生法!
<超訳>黄帝内経(四気調神論第二 その2)
こんにちは、渡辺です。
本日は、夏の過ごし方編
特に、ギラギラ日差しが差し込んでくる暑くて鬱陶しい夏の気候をイメージして読んでもらえると、まぁそうだよねって事が書いてあります。
また、瘧(ぎゃく)という、東洋医学だとわりかしよく出てくる病態も出現します。
私なりの古典を読むコツは、わかったふりです。
まじめな人は、全て理解しないと済まない病になりがちですが、学者でもないならば、何となくわかれば良いのです。
へぇ、って思ってもらえれば十分ですので、肩の力を抜いて息抜きに読んでもらえればと思います。
それでは、今回も超訳始めていきます!
<超訳>
夏の3カ月は「蕃秀(ばんしゅう)」と言います。
夏は天地の気が交わり、植物には花が咲いたり実を付けたりする、そんな季節です。
夜更かしせず、早起きします。
昼が長く、暑いので、体に熱が貯まるようなことはせずに、発散させるように心がけます。なので、イライラしたり、物事に執着して熱くなるようなことはいけません。
これが夏の養生です。
夏の養生に逆らうと、夏に対応している心にダメージが貯まって、秋に熱が上がったり下がったりする病気になり、更に冬に再発します。
<解説と言う名の感想>
夏は立夏から始まり、立秋までの3カ月を言います。
今の暦だと、だいたい5月上旬から8月上旬です。
8月がむしろ夏本番だろって思いますが、旧暦で考えると良い感じに8月も含むので、正直今の太陽暦に昔の季節の区分けをそのまま導入するのは謎です。
春でもお話しましたが、季節はいきなり春から夏に変化するわけではありません。
青色が、紫を経て、赤に変わる様に、二つの季節の割合がだんだんと夏に変わっていくようなイメージをしてもらえると、良いかなと思います。
なので、春の養生と夏の養生もいきなり切り替えるわけではないと言うことですよ!
さて、夏は昼の時間が長くなります。
原文には「夜臥早起」とありますが、ここの解釈に関して、普通に読むと夜に寝て、早く起きろって感じだと思いますが、実は春にも同じことが書いてあります。
個人的には、ここは春と異なり、夏の日の入りが早くなる分、春に比べてよりちゃんと寝ることを強調しているのではないかと思っています。
逆に春はぐずぐず寝てなくて、寒くてもちゃんと明るくなったら起きましょうって感じで、朝早く起きることを強調していたように思います。
こう考えると同じ表現であっても、春と夏の生活の違いがよくわかるのではないでしょうか。
また、夏は発散の季節になります。
汗を出すことが一番イメージしやすいかと思いますので、色々なところで、運動して汗かこう的な表現が多くみられるように思います。
しかし、それ以上に感情面で貯めこまない事が重要だと私は考えています。
ぐっと我慢することも時には大切ですが、夏にはお勧めできません。意識して、肉体的にも、精神的にも、内側から外側にエネルギーを放出する様に過ごします。
その様に過ごしていても、夏はしっかりとエネルギーが体に戻ってくるという訳です。
新鮮な空気をたくさん吸い込むには、その分だけ大きく息を吐く必要がある事と似ている気がします。
そして、この発散をしっかりできないと、秋に病気になると最後に戒めています。
瘧(ぎゃく)は、マラリアと考えられることもありますが、ここでは体温調節機能が暴走するような病気として、超訳では「熱が上がったり下がったりする病気」と訳しています。(おまけの直訳だと、マラリアになっていますね)
瘧が何なのかには深く踏み込みませんが、夏の不養生は、この先の季節に大きく影響することを理解してほしく思います。
現代は冷房や冷たい食品など、古代では考えられない「涼」を手軽に手に入れる方法が至る所にあります。
熱中症などのリスクもあるので、一概にエアコン禁止などとはもちろん言いませんが、体を冷やしすぎたり、涼しい環境に留まり続けると、発散は出来ません。
今年の夏は意図して、発散できるような生活をちょっとでも取り入れてみると、驚くほど快適に秋や冬を過ごせるかもしれません。
それに、秋はおいしいものが多いですからね、筋力上げて、代謝アップすることで、より楽しめるのではないでしょうか。
<原文>
夏三月、此謂蕃秀。
天地気交、万物華実。
夜臥早起、無厭於日。
使志無怒、使華英成秀、使気得泄、若所愛在外。
此夏気之応、養長之道也。
逆之則傷心、秋爲痎(病ダレに亥)瘧、奉收者少、冬至重病。
<おまけ>(中国語直訳)
夏の3月にはファンシューです。 天と地、すべてのもの、華本当の、夜に寝て、早く起きて、太陽の嫌悪感がないように、そのように、ショーに華穎が、ガスが漏れないように、そのように、この夏のガスは、成長する方法を愛している場合、逆は、マラリアのための悲しい、秋、より少ない、冬至の深刻な病気のコレクションです。
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