<超訳>黄帝内経(番外1)孫子兵法と東洋医学
こんにちは、渡辺です。
本日は最近恒例になってきた、超訳黄帝内経シリーズとは少し違った視線からお話します。
ビジネスマンなら一度は聞いたことがある「孫子兵法」と東洋医学の関連に関してです。
因みに、今回の話はあくまでも私、渡辺の私見が多く含まれます。
さて、孫子兵法と言うと、戦争や戦いに勝つためのノウハウ本的な印象の方が多いのではないでしょうか?
実際に戦争に関する事が大部分を占めてはいるのですが、孫子兵法は基本的にそもそも戦争をする事は勧めていません。
むしろ、戦争をせずに解決することを推奨しています。
(誤解のないように言うと、戦争することを否定しているわけではありません)
さて、この部分ちょっと最近聞いたことありませんか?
って言ってピンとくる方は、相当私と思考が近いのでしょう。
まぁ、それは置いておくとして、ここまで紹介してきた黄帝内経の序盤と非常に似ている部分があります。
黄帝内経が東洋医学の原典たる書物の一つであることは何度かご紹介しました。
そして、最近毎週金曜日に解説してきた、黄帝内経の第一章「上古天真論」では、昔の人はちゃんと養生の方法を守って生活してきたから、健康長寿だったと書かれています。
実際どれくらい長生きだったかはわかりませんが、基本的に死ぬまで無病息災だったわけです。
つまり、そもそも死ぬまで病気にならない。
だから治す治療は本来不要なわけです。
しかし、現代人(黄帝内経の時代でも、今でも)は病気になる訳です。
その為に、鍼灸や漢方やもろもろで治そうとなる訳です。
要は、黄帝内経の筆者は(現実的に可能かは置いておくとして)そもそも病気にならない体でいれば、健康に心配なんてしなくても良いと考えているわけです。
CMのおかげもあって「未病」が有名になりました。
未病とは、まだ病気ではないけど、これから病気になる可能性がある状態です。
いずれ解説しますが、最高の医者はこの未病を治す医者だと言っています。
ですが、そもそもちゃんと養生していれば、病気にならないとしているわけですね。
同じようなことを繰り返していますが、私としてはこの病気が、孫子兵法で言う所の「戦争」と同じように感じるわけです。
細かく話すと長くなるので割愛しますが、「戦争」は個人だけでなく、国家としてもできればしたくないものです。
「病気」も同様で、個人でももちろんなりたくはないですが、病気になる事で医療費はかかるし、生産性は落ちるし、周囲への感染リスクも高まる(感染症の場合)と、集団や国家としても良い事ではありません。
そして、孫子兵法でも、黄帝内経でも「戦争」や「病気」が発生しないためにはどうすればよいか、そして仮に起きるとしてもどうすれば良いはちゃんと書いてあります。
私の今年の目標でもあるのですが、一言で言えば
「そなえ」
です。
漢字だと、備え。
そう、準備です。
実際、戦争(日常で言うなら喧嘩でも良いですし、言い争いでも良いです)は、たいてい理由はどうあれ、起きるべき原因があります。
もちろん例外はあるとは思いますが、めちゃめちゃ厳ついスキンヘッドの大男には基本挑もうとは思いません。
ビジュアルが一番わかりやすいですが、争いが起こりそうなところにはいかない、争いがおこるような行動はしない、普段から争いが起こらないように心を配るなど、人と争わないようにする方法はいくらであります。
ここまで、具体的にはもちろん書いていませんが、孫子兵法はとにかく「戦争」をしない様に様々な備えをする事を説いています。
これは、病気でも同じです。
薬や物理療法以前に、まずは病気にならないように準備を行う。
未だに良著として世に残る孫子兵法でも、東洋医学の原典たる黄帝内経でもまず「準備」の重要性が書かれている訳です。
さて、皆さん
新型コロナウイルスに対する準備は行えていますか?
今からでも出来ることはあります。
薬やワクチンはもちろん早く開発されることを祈っていますが、個人で出来る備えをしっかりと充実させましょう。
孫子兵法は個人的には、様々な事に応用できる思想なので、機会があればまた紹介します。