千葉の鍼灸便り

大学病院・民間病院で勤務している鍼灸師のブログ。日本中に病鍼連携(病院と鍼灸の連携)を広めることを目的としている。

大学病院の鍼灸が特集されました

森田です。

 

医道の日本(鍼灸関連の雑誌)の12月号に掲載されました。

11月号も掲載されたので、2号連続です^ ^ 

 

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今回は漢方医学に関する企画です。

漢方医学とは、漢方だけではなく鍼灸も含んだ日本の伝統医学です。

よって鍼灸と漢方は二つで一つ(絶対ではないですが)的なところがあり、病態把握の方法などは、かなり近いものがあります(流派によっては全く同じ場合もあります)。

 

そもそもですが、伝統医学という言葉を皆さんご存知でしょうか?

伝統医学は、中国伝統医学・インド伝統医学・ユナニ医学・チベット医学の4大医学に大別されます。

中国伝統医学の中に、中医学(中国の伝統医学)・韓医学(韓国の伝統医学)・漢方医学(日本の伝統医学)が含まれています。

欧州の人からみれば、全ての伝統医学が東方にて行われていたことから、別称として東洋医学という言葉が使われています。

 

前述したように、漢方医学とは日本の伝統医学です。

飛鳥時代、仏教伝来と共に日本に伝えられ発展を遂げていきます(諸説あります)。

そして鍼灸と漢方こそが江戸期までの日本の医学だったのです。

 

しかし、江戸中期に蘭方医学が広まり、後期には勢力を強めていきました。

その後、衰退の一途を辿り、長い間憂き目にあってきました。

 

今でも漢方医学、特に鍼灸は、熱い・痛い・怪しいが多くの人の先入観としてあると思います(怪しいって...笑)。

しかし、現代医学では補いきれない心と身体の状態に対して、これほどまでに助けとなるものが他にあるのか、と日々臨床を通して感じています。

そして1500年以上、人々のニーズが存在し続けていることを忘れてはいけないと思います。

流行りのダイエット法などは、現れては消えを繰り返していますが、漢方医学はいつの時代にも必要としている多くの人々がいます。

 

そんな漢方医学ですが、現代では鍼灸と漢方を同時に扱えている医療機関は、なかなか見当たりません。

千葉大学医学部附属病院やなのはなクリニックでは、鍼灸と漢方の双方を受療することが可能ですが、他の医療機関でもそう言った環境を少しずつ整えていく必要があると感じています。

 

臨床・研究・教育の各分野において、本来の漢方医学をきちんと行えるような環境を整えていくために、日々精進していきたいと思います。

 

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今回は従業員・研修生に刺激され、やらなくてはならない仕事をそっちのけで、長文を書いてしまいました^ ^;

私の中でケミストリーが起きています笑

 

なのはなクリニック、ファミール産院きみつ、ファミール産院たてやまをあわせて、

従業員は8名、研修生は5名になりました。

だいぶ大所帯になってきましたね。

今年度中にHPを更新したいと考えています^ ^

 

参考資料

月刊医道の日本12月号:https://www.idononippon.com/magazine/

伝統医学の可能性 -最も古いものに最も新しいものがある- :https://www.jstage.jst.go.jp/article/jcam/1/1/1_1_63/_pdf