千葉の鍼灸便り

大学病院・民間病院で勤務している鍼灸師のブログ。日本中に病鍼連携(病院と鍼灸の連携)を広めることを目的としている。

舌は内臓の鏡である

渡辺です

 

東洋医学では、舌を見て体の状態を観察する技があります。

『舌診(ぜっしん)』といって、漢方や鍼灸の臨床をやっている先生は今でも使っている技法です。

(どこの病院診療所でもやっているわけではありませんが、千葉大学付属病院の和漢診療科や当院では舌診を行います)

 

舌は、外から見ることができる数少ない体の内側です。

効果が高い化粧品やケア用品で溢れる日本だと、顔色や皮膚の状態はごまかしやすいです。

しかし、体の中はどうでしょうか?

普通は見れないので、皆さん結構雑にしているのではないでしょうか?

 

ただ、検査はお金がたくさんかかりますし、時間も中々とれない方も多いでしょう。

そこで、舌を見てみませんか?

となる訳です。

(健康な人でも年1回は健康診断を受けましょう!)

 

舌の詳しい見方は、技術と経験が必要ですが、簡単なチェックはポイントを覚えてしまえば誰でもできます。

 

たくさん書くとわからなくなってしまうと思いますので、今日は一つだけ。

舌の苔に関してです。

 

舌の上に白や黄色で苔のように生えるものの事を、舌苔(ぜったい)と呼びます。

舌苔は食べ物のカス、微生物、そして細胞の角質化で発生します。

一番大切なことは、舌苔が無いのが良い訳ではないということです。

 

舌苔は一見いらないもののように思えますが、食べ物をひっかけて支える働きがあります。また、味を感知する部分も近くにあるので、あまりごしごししてしまうと、味がわからなくなることもあります。

 

ぞこで、舌苔の見分け方ですが、重要なことは角質化した細胞です。

詳しく説明すると、舌の糸状乳頭という部分の先端が白く角質化して、毛のように見える部分は体の正常な反応なので、ここを傷つけてしまうと、皮膚を削っているのと同じことになります。(定期的に過剰な刺激を与え続けると最悪癌化します)

この角質化は、舌一面に薄く白っぽく広がるので、舌がピンク色になります。

最も良い舌の色です。

そこに、菌が繁殖したり、カスが乗ってくると、白っぽくなったり、黄色になっていきます。

特に、口や喉が乾燥する人は、唾液が減り、自分で舌を洗浄できなくなっています。

これが続くと、口臭の原因にもなるので、物をよく噛んだり、少し水分を取るようにしましょう。

他にも、唾液の分泌を促すためにガムを噛んだりするのも良いですね。

 

今日のまとめ

ピンク色の舌が一番健康!

舌を清潔にするためには、唾液をしっかり出すことが大切!

 

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